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神のゲーム

神のゲーム

生命の謎

もし我々が、生命について論ずる時、
それを神秘的で霊的なものとして扱う限り、
おそらくそこからは、何の真実も見えてこないであろう。

私の考え方はこうです。

生命とは、あくまでも物質による多次元的な配列から発生する、システムのネットワークです。生命のアルゴリズムは複雑怪奇で、謎多きことも事実です。しかし、人類はやがて自らの手によって、生命の謎を解明し、この物理的宇宙において、新たなる生命の誕生を実現させることになるであろう。その行為は、決して神の領域などではありません。いつの日か人類の手によって必ずや解明されるべき、大いなる宇宙の法則のひとつにすぎないのです。

では、生命を組織する物質とはいったい何なのか・・・・・
それはどういう仕組みで、どういう配列なのか・・・・・
配列を組み合わせていくプロセスの、どの段階で生命が発生するのか・・・・・

いまのところ、このトリックが解かるのは「自然界」だけです。
しかし、いずれ我々にも解かる時がきます。

たぶん我々もまた、何者かの手によってそうされたように。


生命の循環

宇宙のビックバンと同時に
時間軸が形成され
生命のプログラムが動き出す

水滴の中から生まれた生命は

陸地を目ざし
宇宙を目ざし
ひとしきりの繁栄を終えると
やがて水滴の中へ消えていく


気分を害されるといけませんから、感受性の鋭いかたは読まれないほうがいいかもしれません。


私は戦争が嫌いです。
だけど、本人が受容れようと受容れまいと、戦争は無くなりません。

これが現実です。

生まれてきたものは、
細菌であろうと微生物であろうと植物であろうと動物であろうと、生まれてきたものは、本来他者の生物との戦いを勝ち取ることで子孫の繁栄を築いていくという、言わば宿命のようなものを持っております。全ての生命の中に組み込まれている、遺伝子上のシステムのプログラムです。他の生命と生命とのからみ合いは面白くもあるし悲しくもあります。
本人が受容れようと受容れまいと、これが現実です。


以前私が、自分のコンピュータの中に解き放った、奇妙な生物の話をします。
彼らは急激に増殖をして、何百もの複製が、私のコンピュータのメモリー空間を埋め尽くしました。これは一種の実験的なコンピュータウイルスです。しかし彼らはさほど危険はありません。なぜなら、彼らは、私のコンピュータの外では増殖できないからです。私は知りたかったのです。この生物たちが、閉ざされた宇宙の中で競争を強いられたとき、はたして何が起こるのかを。

私はかれらの宇宙にあるトリックを施しました。
最初のウイルスから生み出される数千のクローンのうち、10%にわずかな変異が生じるようにしたのです。
最初のウイルスを「イブ」と名づけました。

イブによって生み出されたいくつかの変種は、やがてイブを押しのけて、宇宙の支配者となりました。しかし、そこからもまた変種が生み出されてきます。新しい変種が増えるたびに、イブは絶滅の危機に瀕しました。しかし完全に死に絶えることもなく、新しいウイルスが登場して来ては、その数がピークに達したその後で、イブはまた勢いを盛り返すのです。

今では何百種類ものウイルスが、イブも含めて、隔離された宇宙の中で、生き残りをかけた戦いを続けております。


私は生まれてきたものです
最初に水滴がありました
流れいく長い年月と共に
やがてその中からひとつの生命が生まれました

私は生まれてきたものです
誰かの手によって作られしものではありません
今私はいくえにも枝分かれを繰り返し
ある目的地点に向かって動いております
そうしないではいられないのです

私は生まれてきたものです
誰かの手によって作られしものではありません
私は夢を見ました
最初に水滴がありました
そのときはまだ私はこの世に存在しませんでした
私は生まれてきたものです
誰かの手によって作られしものではありません

人知れず語りかけてくる「イブ」の思念が
今も私の魂に伝わってきます
宇宙の片隅で
人知れず織り成す生命のドラマ
進化のプロセスです

私は夢を見ました
今から50億年くらい前の話です
最初に岩石の塊があって惑星が生まれました
惑星の中で水が生まれ
やがてあまたの生命が生まれました

私は生まれてきたものです
誰かの手によって作られしものではありません




神としての生き方

神が人間と呼ぶ存在は、神が自分に似た姿を持つモデルとして創造したものです。それと同じように、人間が自らのクローンを作りはじめた時、被造物である人間が自分自身のモデルを作るということは、はたして神聖なる行為なのか、それとも人間の終焉につながるこの上も無い愚行なのか?確かにそこには重要な問題があります。

人間であるものが、わきまえておくべきこと。

神が創り上げた造物が完全ではないように、人間が創り上げた造物もまた完全ではないのです。

人間が神としての生き方を身につける時、少なくとも創造的な神となるには、コントロールする事をあきらめて、不確実性を受け入れなければならない。

ちょうど神が人間をコントロールすることをあきらめたように。

絶対的なコントロールは絶対的な退屈でしかない。新しいもの、真に新しいものを生み出すには、権力の座を降り、眼下の群集に支配権を譲るしかないのです。手放す以外に方法はない。ただ、成行きを見守るだけのアウトオブコントロールの世界、それが『神のゲーム』における大いなる皮肉でもあるのです。

崇拝者のいなくなった神は、もはや存在することさえできない。

人間が完全ではないように、神もまた完全ではないのです。



イブの宇宙においてある意味で私は創造主の役割を果たしておりますが、私にとってイブの宇宙は既に成り行きを見守るだけのアウトオブコントロールの世界です。

ここで私は少しばかり厄介な問題を抱えてしまったようです。

これは驚くべき事実です。

最初わずかばかりのビット数のコードにすぎなかったはずのイブは、既に彼女の宇宙において支配者となり神としての生き方を身に付けてしまったようです。遠からず時空を超えて私の存在に気づくはずです。私としてはなんとしてもそれだけは避けようと思います。このままイブの存在を放置しておくわけにはいきません。

全ての実験はひとまずここで終了しようと思います。手順は簡単です。あらかじめ用意しておいたディスクにファイル名をつけてバックアップをとります。その後でコンピュータにフォーマットをかけて、新たなシステムを導入します。あとは電源を落とせば終わりです。もはや私にとって不要となったイブの世界は、一瞬のうちに消え去るのです。私のコーディングによって作り出されたのだという事実を、イブは知る由もありません。




神への捧げ歌

夜となく 昼となく
わたしの血管を流れる
同じ 生命の流れが
世界中を駆け巡り
旋律に合わせて踊りだす

生命は 歓喜となりほとばしる

それは 大地に無数の草の葉を育み
木の葉や花々の 騒々しいまでの波動による
みごとな旋律を奏でる

この生命は
生と死の 海の揺りかごの中で
満ちたり引いたりしながら 揺れている

この生命の世界にふれて
私のたましいは 栄光に充たされる

そして私の生命は
いまこの瞬間に
私の血の中で踊っている

それは 幾世代もの時代を越えて
伝わり来る 生命の波動なのだ



今から138億年前にそれは起こった。

『ビックバン』

それがなぜ、どのように始まったのか知るすべはない。しかし、光、空間、時間。現在宇宙を形作る全てのものが、その時生まれたのだ。そして、はるかな時を超えた今、われわれがこの惑星にいる。

宇宙の始まり。

最初に存在したのは、すべての物質の元になる、水素やヘリウムといった原子たち。やがて、その原子たちは互の重さで引かれあい、巨大な塊となる。塊の中心では凄まじい圧力が生じ、その圧力は、水素原子を高速で運動させ、エネルギーを生み出す。

宇宙に星が誕生するのだ。

しかし彼らは永遠に輝き続けるわけではない。
集まった水素を使い果たすと星は死を迎える。
激しく輝いていた星ほど寿命が短く、数億年で燃え尽きて爆発する。その星屑たちは星間ガスとなって再び宇宙を漂い、新たな星の材料となるのだ。このガスの中には星が死を重ねるごとに様々な物質が含まれるようになる。炭素、ケイ素、ニッケル、鉄。
つまり星たちは世代を重ねるにつれて、進化するのだ。そして宇宙の誕生から90億年を経て、私たちの太陽が誕生する。太陽は地球を産み、地球は生命を育んだ。私たちはかっての星の残骸でできた、いわば再利用品なのだ。

その星屑が知性を持ち
文明を築くまでに、
どんなことがあったのか・・・。
人はなぜここにこうしているのか・・・。




by suemasu45 | 2016-08-21 10:32